今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
キスが深くなると、気持ちよさと同時に小さな不安が湧いてくる。
漠然とした寂しさ、のような。
あまりに近すぎるから。
好きな人とこんなに簡単に触れ合えることに、戸惑いを感じるから。
「瑠花、口開けて」
命令口調じゃない響平の声。
甘くておかしくなりそう。
「うっ……ん」
これ以上引きずりこまれるのが怖くて反射的に硬く閉じてしまった唇を、響平が強引にこじ開ける。
「力入ってる。抜けよ」
握ったほうと反対の手で、私の首から肩のラインをなぞり。
掛かっていた髪をすくい上げて、耳にかける。
私はキスを受けることで精いっぱいなのに
響平は余裕たっぷり……!
唇から濡れた感触が伝わって、ぞくりと甘い痺れが走った。
「んん……っ」
「ちゃんと応えろよ?」
「こ、たえろって、いわれても」
「この前教えただろ?」