今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -

「止めんの?」

「……うん」


「止めていいの?」

「っ、だって響平が……教えろって言うから」



すると、太ももの内側を滑っていた手が、一旦動くのをやめた。



「それ、やっぱ今じゃなくていい」

「え……」

「お前が唇噛んで耐えてんの、可愛いんだよな」



なにそれ、と返事をする間もなく甘い刺激が体に走る。

さっきと同じような手つきで、少しだけ奥の方へ伸ばし、ギリギリのところを無遠慮になぞった。


一定のラインは決して超えようとしない。

終わりの見えないもどかしさは苦しいもの。



「待って、響平」

「なんで」

「や……、だって、なんか」


──このまま私だけ、っていうのがすごく寂しくて、恥ずかしくて。


本当はわかっているのに、わざと外して触れてくる響平は、目つきと同様、やっぱり私を試しているように思えた。
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