今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
「慰める会? なんで?」
「だって国吉くんは、瑠花ちゃんのことが――」
それを、美月ちゃんが慌てたように遮った。
「それより! 瑠花ちゃんの会ってた人ってどんな人? 聞いたところ、すごいカッコイイらしいじゃん! 会ってみたいなあ」
ドクリと心臓がいやな音を立てた直後、バーカウンターの奥のドアがガタン!と大きな音を立て、蹴破る勢いで開かれた。
また、息が止まりそうになる。
「響平……」
真っ黒で冷たい瞳はすぐに私を見つけ、射抜いてくる。
みんなの視線を集め、一時的に場を静まらせた彼の足音は、容赦なくこちらへ近づいた。
「えっ。わあ、カッコイイ……」
隣からため息のような声が聞こえてきた。
どうしていいかわからず、思わず立ち上がったのとほぼ、同時だった。
「瑠花」
響平が、私の名前を呼んだのと。
「きょうくん……っ?」
──美月ちゃんがそう口にしたのは。