今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
これは響平のだよね。
スマホは川に落としたんじゃなかったの?
と、一瞬頭をよぎったけれど、今はそれどころじゃなく。
取り出し、すがる思いで画面を見つめた。
相手の名前が表示される画面中央には【2】という数字。
相手は誰でもいい。
響平と関わりのある、誰かに繋がれば……。
とにかく、この状況を伝えなくちゃと。
『お前今どこいんだよ!?』
もしもし、応える間もなく、耳をつんざくような怒号が響いた。
勢いに圧されて、思わずスマホを耳から離してしまったけれど、相手の声を私は知っていた。
「あ、あの……泉くん、だよね?」
相手が息を呑む気配が伝わる。
『もしかして、瑠花ちゃん?』
「う、うん。あの──」
『今、響平と一緒にいるの?』
「……うん。倒れてて、どうしよう……っ」