今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -

まだ力は入らないようだけど、目にはきちんと光が戻っていた。


「響平っ、もう大丈夫なの」


私を見ると、小さく口角を上げて。


「それ部屋着?……だいぶゆるいの着るんだな、……かわいーじゃん」


なんて、掠れた声で全く関係のないことを言う。

きっと私を心配させないため。



「どうしてこんなことに……。だって響平、クラブにいたはずじゃ」

「あのあと、呼び出された」



呼び出されたって、誰に……?

そして何をされたの?

聞きたいことはたくさんあるけれど、まだ万全じゃない響平を質問攻めにはできない。



「つうか……そっから、あんま記憶ねぇ。ここ、どこだって感じだし。街の“外”ってのはわかるけど」


まぶたを伏せた響平が息を吐く。


「わりーけど、膝枕してくんね? まだ、立てねぇんだわ」

「っあ、うん! ど、どうぞ……!」
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