今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -

「響平、だめ」

「これさ……首元開きすぎじゃね? 俺がつけたの見えてんじゃん」


「……っ。だって、服装とか考える余裕なかったし」

「んなこと言って、わざとだったりすんじゃねぇの。クニヨシくんとかに見せつけるためにさ」



顔がじわっと熱くなった。



「なんでそんないじわる言うの……?」


本気で言ってるわけじゃなさそうだけど、もし、少しでもそんな風に映っていたとしたら悲しくて。


なのに、響平は目を細めて小さく笑うだけ。

からかわないでほしいのに。

こっちの気も知らないで、横に流れた私の髪をすくい上げる。



「響平待って……、美月ちゃん、は」

「はあ?」

「……、」



ずっと忘れられなかった相手は美月ちゃんなのに、どうしてまた触れてくるの?

私のことは遊びだから、平気で触れられるの?
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