今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
口にしようとしたら、ふいに抱きしめられて言葉に詰まった。
優しく触れてくるのはずるいよ……。
「瑠花」
「……なに?」
「やりたい」
「……な──なにそれ」
冗談っぽく笑ってみせたけど、鼓動は尋常じゃないくらい早まり。
そんなストレートに言わないでよ、と赤面しつつ、でもそこが響平らしい、なんて思ったりして。
「でもまだクスリが……」
「もう治った」
「治ってないよ」
「治った。てか、治ってなくてもいい」
なにそれ、と返したと同時。
次の瞬間、ふわっと体が浮いたかと思えば、 景色がぐるりと回って、黒い影が覆いかぶさる。