今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
「やっ、……」
「今別のこと考えてるだろ」
「っ、そんなんじゃ……」
「いやでも集中させるようにしてやろうか?」
「ひぁ、…っん」
思わずもれた甘い声に口元を押さえる。
輪郭をなぞりながら、下のほうへと移動する手。本気で、響平以外のことを考えさせない気らしい。
「きょーへい、」
「うん?」
応える声がいちいち優しくて、さっきとは違う意味で泣きたくなった。
本当は、気持ちを落ち着かせるためにちょっと待ってほしいという意志を伝えようとしたけれど、いくら待ってもらったところで、この熱が冷めることはないから。
「……なんでもない」
「はっ。なんだそれ」
響平は小さく笑って、私の頭をくしゃっと撫でた。