今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
「前にも言った気するけど、お前に名前呼ばれると応えたくなるんだよ」
響平がやけに優しい声で何かを言っているのはわかっても、それと同時に、大きな手がギリギリのラインを攻めてきて。
頭が考える余裕を無くす。
触れられるたび息を止めて、ヘンにうわずった声がもれないようにこらえていると、それに気づいたのか、滑らせる指の動きに緩急をつけてきた。
呼吸のタイミングが合わなくなる。
「ねえ……っ」
「うん?」
「わざと、だよね」
「何が」
いじわるく口角を上げただけで、止まってくれることはなく。
「つうか、大丈夫だから。息、止めんなよ。苦しいだろ」
「……え?」
「気にしなくていい。マジでやばそうな時は、俺が口塞いでやる」
そのセリフに返事をする余裕は、もう残っていなかった。
胸の奥の熱いものを抑えこんでいたストッパーが外されて、体からぐったりと力が抜ける。