今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
「なあ。ほんとに俺以外知らねぇの?」
耳元で低い声。
知らない。
知るわけない。
「嘘ついてねぇよな」
「……つかないよ」
「だったらいい」
なんのための確認だったのかわからないけど、小さく笑った顔は満足げだった。
「平気か? てか俺がもう無理だから、やめてはやれねぇけど」
「う……」
「う?」
答えを待つ間も、大きな手は私を甘やかすことをやめない。
引きずりこまれて、呑まれて……溺れる。
さんざん焦らされて焦らされて。
そのたびに好きな気持ちが募るから――。
「わ、わたしももう、がまんするの、むり、だよ……」
本音と一緒に、涙がぽろりとこぼれた。