今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
「うん。なに?」
「なんか考えごと?」
「……あ。うん、ちょっとだけ」
笑って誤魔化した。
「“夕立くん”のこと考えてた?」
その名前が出てくるとは思っていなかったから、心臓がドキッと跳ねた。
「さっきの古屋の態度、あからさますぎるだろ。あれは夕立のこと狙ってるよな?」
「……そ、そうかな」
とぼけてみせると、国吉くんは少し不機嫌な表情を浮かべた。
「そうかな、じゃないって。旗中は、それをわかってて、古屋をここに連れてきたんじゃないの」
「それは……」
私が口ごもれば、よりいっそう厳しい表情になる。
なんか……怒ってる?