今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -

「うん。なに?」

「なんか考えごと?」

「……あ。うん、ちょっとだけ」


笑って誤魔化した。


「“夕立くん”のこと考えてた?」


その名前が出てくるとは思っていなかったから、心臓がドキッと跳ねた。


「さっきの古屋の態度、あからさますぎるだろ。あれは夕立のこと狙ってるよな?」

「……そ、そうかな」


とぼけてみせると、国吉くんは少し不機嫌な表情を浮かべた。



「そうかな、じゃないって。旗中は、それをわかってて、古屋をここに連れてきたんじゃないの」

「それは……」



私が口ごもれば、よりいっそう厳しい表情になる。
なんか……怒ってる?
< 190 / 327 >

この作品をシェア

pagetop