今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
もう、嫌われたのかな……。
初めから望みなんてなかったけど、美月ちゃんと再会したとたん、私の存在が邪魔になったとか?
やだ……。
もうここにいたくない、な……。
そう思ったとき。
「旗中、大丈夫?」
国吉くんがそっと耳打ちしてきた。
「あ、全然っ。へーきへーき」
「平気って顔じゃないだろ、それ……。しんどいなら、もう帰っても……」
そう言いながら私の肩を抱いた国吉くん。
直後、ドン、と重たい音が聞こえて
体がびくっとはねあがった。
台を蹴ったのは響平。
「言っただろ。いちゃつくなら別の部屋を用意してやるって」
怒りをはらんだ視線も、低い声も、全部私に向けられていた。
そう吐き捨てて部屋を出て行こうとする。