今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
「わざわざ追いかけてきて言うセリフがそれかよ。そういうのって何だよ。ちゃんと言えよ」
「っ、だから……。付き合ったりとか、してない」
「へえ。それで?」
ちくん、と胸が痛んだ。
「響平に誤解されくなくて」
「俺は別にお前らがどうなってようが関係ねぇし」
「……っ、それでも、私は」
響平が私に興味がなくったって、私が響平に誤解されたくない。
私が想っているのは響平なんだって、それを、わかってほしいだけなのに。
「響平はどうでもいいかもしれないけど、ちゃんと知っててほしいの……っ。だって、私は、響平のことが──」
「もういいって。付き合ってねぇんだろ。わかったから」
「……っ、最後まで聞いてよ」
「離せ」
背中を向けて歩き出すから、思わずつかんだ袖口を、荒々しい口調とともに振り払われる。