今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
「響平が顔通しとかしたの、瑠花ちゃんが初めてなんだよ。彼女もどきの女の子は、今までもたくさんいたけど」
「顔通し……?」
「連れてきてみんなに覚えさせるんだ。“俺の女”だって。周りが手を出せないように」
──確かに、そういうことはあった……けど。
「それは、私がまた絡まれたりしないように嘘をついてくれただけで……」
「響平は簡単に人助けをするようなやつじゃないよ」
「えっ?」
「周りに関心が薄いんだ。人の顔も名前も、あまり覚えたがらない。だけど瑠花ちゃんのことは、面倒くさい嘘までついて守る。……そういうの、初めてなんだよ」
響平が周りに無関心。
確かに初めからそんな雰囲気はあった。
実際そうなのも知ってる。