今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -


その日の夜。

美月ちゃんからの連続メッセージを、寮のベッドで何度も何度も繰り返し読んだ。


読めば読むほど涙が溢れてきて、もうこれが、いったい何に対する涙なのかわからなくなってきた。


こんなメッセージを送ってくる美月ちゃんは、自分の後ろめたい気持ちに嘘をつけない、優しい女の子。




響平が美月ちゃんに上着を掛けてあげる、あのシーンが何度も頭の中で再生される。
逃げても逃げても追いかけてきて、私を苦しめる。



やっぱり敵わない。


こんな素敵な女の子が側にいて、響平が私を選ぶなんてありえない。



第一、もう会うことは──。
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