今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -


響平が貸してくれたトレーナーを、ぎゅっと抱きしめた。


……これは、返さなくちゃいけない。


私のカーディガンも、あの倉庫に置いたまま。


どうすればいいんだろう。

もう来るなと言われたのに……。



そういえば、ネックレスもまだ私が持ってる。



そんなことを考えながら、意識は暗い眠りの世界へと呑まれていった。




美月ちゃんとの関係が変わることはなかった。


今まで通り、他愛もない話をしたり一緒に課題をしたり。

……響平の話が出ることは一度もなかったけれど。



そして、金曜日に雨に打たれたせいか、

喉が痛む日が続いていた。


だけどそれ以上悪化する様子はなかったから、たいして気に留めないでいた。


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