今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
薄っすらと開いた瞳。
なかなか焦点が定まらず、しばらく虚ろな景色を見ているうちに、重たい瞼は、再びゆっくりと閉じていく。
「この女に、なんか変なクスリ飲ませたりしました?」
「してねぇけど。なんでだ?」
「体がやたらと熱いんすよ。呼吸も浅いし、ぐったりしてる感じで……」
「へえ。まあいいじゃねぇか。そっちのが興奮すんだろ?無理に起こす必要もねぇよ」
「わかりました」
「それよか、ちゃんと写真流したんだろうな」
「あっ、はい。言われたとおり、まずは顔から下を例の闇サイトに……。けど、これだけで相手は本当に気づくんですかね?」
「心配ねぇ。麗然には泉って情報通がいんだよ。そいつは組織関連の情報は完璧に網羅してるって噂だ。この女の画像も、あと数分もしないうちに拾い上げられて夕立に届くだろ」
誰かの手の感触がしてぞわりとした。
「……あ。お姫様がお目覚めだ」