今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
あの冷たい瞳に見つめられると、じわりと胸に熱いものが広がる。
周りの男子とは明らかに違う世界に生きている彼のことを知りたいと思ってしまう。
ひと目惚れとはまた違う気がするけれど
惹かれてるのは間違いない。
今まで平穏な生活を送ってきた私は、だめだと思うのに気持ちが止められなかった。
波風立てるのは嫌いなはずなのに……。
初めて自分のことが心配になった。
その結果、案の定怪しい人たちに捕まって
……馬鹿みたいだと思う。
「……っ、助けて……」
弱々しくて情けない声しか出てこないけれど、この状況で声が出るだけマシな気もしてきた。
ただ、どんなに声を上げたところで
この街では──。