今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
「気持ちい……」
「……?」
「響平の手、冷たくて、気持ちい……」
「……ふうん」
「もうちょっと、こうして……?」
「……ん。わかった」
このまま、覚めないでほしい……。
「お前の手、あっついな……」
「そう、かな……?」
「熱いよ。体きついだろ」
「……きつくない」
響平の声も体温も、ぜんぶ心地いい。
すごく落ち着く。
「やっぱ俺、薬とか買ってくるわ。ちょっと待ってろよ」
また、離れようとする。
せっかく触れていた手が、ほどかれて……。
「やだ……っ」
震えた声が出る。
「行かないでって……言ったのに」
力の入らない体。
それでもどうにか上半身を起こして、もう一度手を伸ばす。
そしたら、響平が振り向いて。
「大丈夫。すぐ戻る」
「それでも、やだ……」
「……今日はやけに素直だな」
「だって、夢だから……」
「夢?」
「うん……。夢だからいいの……」