今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -


「あ、瑠花ちゃん。おはよう」



目が覚めてぼんやりと天井を見つめていた私を、泉くんの声が現実に引き戻した。

慌てて上半身を起こそうとすると、頭に鈍い痛みが走る。



「大丈夫?まだ寝てていいよ」



見慣れないベッドの上。

意識はしっかりしてる。

泉くんがいるということは……。



「ここって……倉庫の中………?」

「うん正解。昨日は、怖い思いさせたね……」

「……てことは、夢じゃないの……?」



夜に外に出て、知らない男たちに取り囲まれたこと。

身動きできなくさせられて、カメラを向けられて。


その後は……。



「響平、なんとか間に合ったみたいでよかった」

「っ、響平が助けにきてくれたの……?」

「うん。覚えてない? 瑠花ちゃん抱えて、倉庫に戻ってきたんだよ、あいつ」
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