今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
本当にじわっと熱いものがこみ上げてきたから、慌てて笑顔をつくる。
「そういうのは、思っても言わなくていいの。どうせ私は美月ちゃんみたいにスタイルよくないよ……」
冗談っぽく返すと、響平はわずかに目を細めた。
「誰も、美月のほうがいいとか言ってねぇよ?」
「え……」
「細けりゃいいってもんじゃねぇだろ。お前のほうが抱き心地いい。柔らかいし……」
それって、遠回しに太ってると言いたいんだろうか。
でも、喜んでいいのかもしれない。
「もう熱は下がったみたいだな」
響平はベッドの横に屈みこんで、私の額に手を当てた。
目が合っているだけなのにドキドキする。
「泉」
「うん。言われなくても退散しま~す」
泉くんがヒラヒラと手を振って部屋を出ていく。