今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -


「わかんねぇの?」

「うん」

「ほんとーに?」



うなずくと、体を少し離された。

触れられると固まってしまうのに、いざ距離を置かれると寂しい気持ちが押し寄せる。



「慣れてたほうがよかった……?」

「いや。どっちでもいー……けど」



指先が頬に触れて。



「他の男に見せんのは、ナシ……ね。……こういう顔」



大きな手が、輪郭を滑るようになぞる。

こういう顔って、どんな……?



言葉を返す暇もなく、再び唇が重ねられた。


「──ん……っ」


さっきよりも深い。

ただ触れるだけじゃない、探るようなキス。

酸素が奪われてぼうっとする。



「瑠花。口開けろ」

「ん、……っあ」



無理やりこじ開けられて恥ずかしいのに、響平が相手だとそれよりも期待のほうが勝って、素直に言うことを聞いてしまう。
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