今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -


……そういえば男の子だった。


あの日は暗くてよく見えなかったけど、ひどく悲しい顔をしている気がして、気づけば声を掛けていたんだった。



「その人が、わざわざ返しにきてくれたんですね……」


寮に行く前日だったから、返さなくていいと言ったはずなのに。



北村さんにお礼を言って別れて、コンビニに向かった。


 結局、がらんとした家にひとりでいるのもつらくなってきて、夜には寮に戻った。



 ……響平に会いたいな。


 そんなことを考えながら、夜の9時、廊下に出ると、美月ちゃんの部屋の電気がついてないことに気づいた。


 寝るにはまだ早すぎるよね?

 どこかに出かけてるのかな……。



 何となく気になってスマホを開く。

考えていると、タイミングよく、美月ちゃんのほうからメッセージが届いた。
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