今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -


「待ってたよ~。瑠花ちゃんなら絶対来てくれると思ってた」



街の入り口で泉くんが待っていた。


電柱の下にしゃがみこんで、スマホをいじりながら。

“何時”どころか、“行く”とすら言っていなかったのに、私を待っていたなんて、驚きのあまり言葉を失ってしまう。



泉くんの穏やかな表情からは、最初から来ると確信していたかのような余裕が感じられた。



「って、あれ? なんか瑠花ちゃん、今日はちょっと雰囲気違くない?」



まじまじと見つめられ恥ずかしくなる。



「ワンピース、可愛いね」


持っている中で、これが1番可愛かったから。

叶わないとはいえ、好きな人に少しでも可愛く見られたいという気持ちは少なからずあるわけで。


それに……今日が最後だから……。




「髪も巻いてるね。結んでるのも案外似合ってる」



ゆるく巻いて、ポニーテールにした。
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