今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -


「……迷惑じゃない?」



響平は返事の代わりに、私を部屋の中へ引き入れた。



広いソファ。
ふたり分の重みで大きく沈む。



「することねぇーな」


そっけない態度とは裏腹に、体を預けるようにして密着させてくるから、脈が一気に上がってしまう。


「何すんの? この部屋なんもねぇけど」

「……わかんない」



答えたら小さく笑われた。


「したいことくらい考えて会いに来いよ」


響平が笑うだけで泣きそうなくらい嬉しいと感じてしまう私は、おかしいのかもしれない。



「それとも誘いに来た? こんなカッコして」

「っや、違う……」



相変わらず無遠慮な手が、ワンピースのすそを捲り上げようとする。
< 263 / 327 >

この作品をシェア

pagetop