今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -


「ていうか、響平。こういうことは美月ちゃんにしか、したらだめだよ……」



半ば、自分に言い聞かせるためのセリフだった。



「それ、お前が言う?」

「え?」

「美月に手出すわけねぇだろ」



今度は強引に


「……ん、」

一度だけ、噛み付くようなキス。



もうなにも言わせてもらえそうになかった。



――『美月に手出すわけねぇだろ』

私には容赦なく触れるくせに、美月ちゃんに触れないのは……大事だから?

私には何してもいいの?



「……やだ……っ」


胸板を押し返す。

好きじゃないなら触らないで。



「なんで?」

「なんでって……」


「その服似合ってる。めちゃくちゃ俺好み……」

「っ、何、急に……。今それ関係ある?」

「あるよ。脱がせたい」



何それ。

文脈、おかしいよ……。

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