今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -


……え?


目を見開く。

頭が真っ白になる。




「──きょうへい、」

「……来るな」



唸るような声が返ってくる。


そんなこと言われても

響平の周りに溜まる、赤いものは──

うまく息ができなかった。



「響平……っ」

「来るなっつってんだろ。……足元撃たれただけだ、……大丈夫だから、そこで待ってろ」



撃たれた?

どういうこと。
なにが起こってるの。



響平は体勢をゆっくりと立て直した。


そして深く頭を下げる。



「この子にだけは、何も、しないでください。……お願いします……」

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