今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -


「ほんとに大丈夫だよ。こんなこと言っても信じられないかもしれないけど、“あの人”は悪い人じゃない。これ以上の危害を加えることは絶対にない」

「どうしてそんなことが言い切れるのっ?」



そうたずねた直後、ポケットの中のスマホが震えた。


 国吉くんからのライン。

【今暗黒街に向かってる】


 というメッセージに固まってしまう。

 どうして国吉くんが?


【旗中に話したいことあるから、街の入り口で待っててほしい】


 そんな意味深なメッセージに首をかしげながら、泉くんにそのことを伝えると「俺も一緒に行く」と言ってくれた。



「でも、響平はほんとに大丈夫なの……っ?」

「大丈夫だよ。念のため、椿に今から摩天楼に向かわせる」



 私を安心させるように笑って、背中を押してくれた。
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