今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
「彼女はそのネックレスを、いつか大事な人ができたら、その人にあげるんだと言っていた。……響平が持っているのを知ったときは心が震えたよ」
締めつけられる。呼吸が苦しくなる。
「そのネックレスのチャームの花はね、彼女の一番好きな花がモチーフになってるんだ。……かすみ草、花言葉は、“あなたの幸せを願っています”──」
……そんなに大切なものを、どうして響平は私なんかに渡したの。
早く返さなくちゃ。
はやる気持ち抑えつける。
「瑠花さん、だったかな。さっき街を出るときに、……響平に会い行ってやってくれないか。あの子には、寄り添ってくれる人が必要だ」
滲む視界の中で、その人の優しい表情見た。