今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
け、結局断れなかった……!
「おい、聞いてんの?」
顔をのぞきこまれて慌てて頷くものの、実際は緊張と困惑で、言われたことはほとんど頭に入っていなかった。
「まあいーや。来いよ」
さりげなく手を取られる。
「あの、わた……わたし、こんなとこに来たことなくて」
「来たことあるほうがおかしいだろ。普通の女子高生が」
「そ、そうなんだけど、こういうのも初めてで……」
「こーいうの?」
相変わらず肩を抱いたままの響平が顔をのぞきこんでくる。
よりいっそう近づいた距離にいちいち胸が高鳴ってしまうのは、どうやったら治せるんだろう。
「男の子と遊んだことも、あんまりなくて……。ていうか、全くなくて……」
「へえ。けっこう可愛い顔してんのにな?」
「……っ」
こういうお世辞にすらいちいち動揺してしまうレベルなんだけど、ちゃんとわかってるのかな……。