今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
いきなりハイレベルな部屋に連れてこられてしまった。
殺風景とは言ったけど、内装もかなりリッチ。
白で統一された壁。床にところどころ埋めこまれたライトは、散りばめられた宝石みたい。
無駄なものがないおかげできた余白が、さらに高級感を高めているように思う。
「正座して待たなくてもいいっつーの」
テーブルの前でカチコチになっていた私を見て、響平が軽く笑った。
「なに、緊張してんの?」
「う……うん」
そりゃあ、男の人の部屋に来たのは初めてなもので……。
口には出さないけれど、改めてそう考えると余計に縮こまってしまう。
今、男の人とふたりきりなんだ。
ほ、ほんとに大丈夫かな私。
なるべくベッドを見ないように心がけないと
意識してるって思われちゃう?
どんな顔して話したらいいのかも、わからないよ……。
目をそらして、ペットボトルの中身がコップに注がれる様子をひたすら見つめた。