今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -


「あー……えっと。実はコンビニで、中学の頃の友達と偶然再会してね? いろいろ話したいねってなって、今ファミレスに……」


うう、嘘をつくのって苦しい……。



『あ、そうだったんだ! よかったあ〜心配したよう。じゃあ気をつけて帰ってきてね! おやすみっ』


癒やされる明るい声を聞きながら、罪悪感にさいなまれる。



「うん。おやすみ。心配してくれてありがとう」

そう言って通話を切るころには、背中に冷や汗が滲んでいた。



「なんだよ。コンビニって」


案の定、響平が聞いてくる。



「暗黒街にいるって言ったら心配かけそうだったから、嘘ついちゃった……どうしよう」

「正直に言えばよかったんじゃねーの、男といるって」

「っ、そんなこと言ったら余計心配かけちゃう」


なにが面白いのか、響平はハハッと笑い声を上げた。


「いい子じゃん」


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