今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
「俺はお前のこと知りたい」
本当はそんなこと思ってないくせに。
「軽いのが嫌なら、できるだけコイビトっぽくしてやる」
なにそれ、と思う。
私の言いたいこと、全然伝わってない。
でも響平がそのつもりなら、もう、そういうことでいいと思ってしまった。
何もわからない私なんて、慣れてる響平からしてみれば、めんどくさいこと極まりないだろうに……。
「力抜け。……そう、体は俺にぜんぶ預けていい」
「っ、ぅ……」
太ももをなぞっていた手が内側に入ってきた。
下着に触れないぎりぎりのラインを、反応を確かめるように行ったり来たりする。
そこにじっと意識を集中させていたら、いじわるなことに不意をついて、反対の手が胸元に添えられた。
「んっ。や……ぁ」
同時に触れられると、どっちに気持ちを集中していいかわからなくなる。
それでも決して強くは触れない手に、言いようのないもどかしさが募った。