今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
国吉くんはとても気さくで、私がこのクラスで気軽に接することができる、唯一の男子。
生徒会役員で、クラスでも頼りになる存在としてみんなから慕われている。
役員をしてるからといって、堅苦しくはなくて誰にでも打ち解けるし、アイドルのようなさわやかさで女子にもかなり人気がある。
うちの学年はクラス替えも席替えもないから、1年生のときからのお隣さんだ。
「へえー、何なに? もしかして恋の悩み?」
「……っ」
おどけた口調で返してくるのはいつものことだけど、今日はタイムリーすぎて思わず言葉に詰まってしまった。
「え……まさか図星?」
言い当てられてドキリとする。
「っ、そんなわけないじゃん」
「えー? アヤシー」
そう言いながら顔を近づけてくる。
「ほんとに違うから」
「けどさー、さっきの休み時間もスマホ開いてぼうっとしてたじゃん」
「え……? いや、私そんなことしてたかなあ」
とりあえずとぼけてみせたけど、引き下がってくれない。
「てゆーかさ。今日は髪、やたらと内巻きじゃね?」
「え……?」
ついに固まってしまう。