秘密にしないスキャンダル
「みなさんこんにちは！突然ですが、この番組は只今より私、Shineのユウナがジャックしました！」

突然のユウナの行動に堀原以外の隆矢や出演者、スタッフの全員が驚いていた。
慌てたスタッフの一人がスマホでテレビを映すと、しっかりと勇菜の笑顔の映像が映っている。

「な、何で……今は三カメしか撮してなかったはず……ＣＭ、ＣＭ入れろっ！」

「だ、駄目です！ＣＭ入りませんっ！」

それどころかカメラの切り替えすらできませんっ！とスタジオでは慌てているが、勇菜はその騒動に構うことなく出演者に向き直りお辞儀をした。

「騒がしい登場ですみません。
今私のことで話題になってるみたいなので参加させてもらおうかと」

「え……あ……ユウナちゃん自らこの騒動についてコメントすると言うことでしょうか？」

「そうです。
正直何が問題なのかわからないので教えてもらいながらコメントしますよ」

笑顔で言ってのけると出演者達は眉を潜めて胡散臭そうに勇菜を見た。
ここまでの事をやっておいて何を白々しい。と言った視線に勇菜は肩を竦めるとただ一人、こちらを憎しみ込めて睨み付けてくる美佐に視線を向けた。
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