秘密にしないスキャンダル
「え?……っ!?」
振り返り様に何か飛んできたのが見えて咄嗟にそれを避けると、地面には生卵が叩きつけられていた。
「卵……」
「ユウナ、バスに戻れ。
堀原さんお願いします」
「わかった」
ざわめくギャラリーから陽人が陽菜を守るように身を寄せると、近くにいた堀原に勇菜を託す。
堀原に頭からバスタオルをかけられロケバスの中に誘導されると、勇菜は小さな溜め息をついた。
このところファンから届くプレゼントや手紙に不審な物が紛れ込むようになった。
プレゼントの中身については事務所側が安全を確認した後に渡してくれるのでどんな不審な物が入っていたのか教えてもらってない……と言うより恐らく教えられないような物が入っていたのだろう。
手紙についてはよくある脅迫めいた文章だと教えられたが、たまにやるロケではこのように悪意のある嫌がらせをされることも多くなった。
「こうしょっちゅうだとさすがに気が滅入りますねー」
「……お前でも気が滅入ることがあるのか?」
「失礼ですね、私を何だと思ってるんですか」
言いながらスマホを操作して、今日は生卵が飛んできたけど当たらなかったよ。と隆矢に連絡した。
美佐の引退会見の次の日に隆矢から、何かあったら必ず連絡して。どんな些細なことも絶対。と言われたからだった。
振り返り様に何か飛んできたのが見えて咄嗟にそれを避けると、地面には生卵が叩きつけられていた。
「卵……」
「ユウナ、バスに戻れ。
堀原さんお願いします」
「わかった」
ざわめくギャラリーから陽人が陽菜を守るように身を寄せると、近くにいた堀原に勇菜を託す。
堀原に頭からバスタオルをかけられロケバスの中に誘導されると、勇菜は小さな溜め息をついた。
このところファンから届くプレゼントや手紙に不審な物が紛れ込むようになった。
プレゼントの中身については事務所側が安全を確認した後に渡してくれるのでどんな不審な物が入っていたのか教えてもらってない……と言うより恐らく教えられないような物が入っていたのだろう。
手紙についてはよくある脅迫めいた文章だと教えられたが、たまにやるロケではこのように悪意のある嫌がらせをされることも多くなった。
「こうしょっちゅうだとさすがに気が滅入りますねー」
「……お前でも気が滅入ることがあるのか?」
「失礼ですね、私を何だと思ってるんですか」
言いながらスマホを操作して、今日は生卵が飛んできたけど当たらなかったよ。と隆矢に連絡した。
美佐の引退会見の次の日に隆矢から、何かあったら必ず連絡して。どんな些細なことも絶対。と言われたからだった。