秘密にしないスキャンダル
「そんな勇菜の虚勢を見破って、不安定になったときには心を守って、そんな勇菜を何があっても愛してあげれる……そんな人を勇人兄さんも陽菜姉も望んでたんだ」
「それであの条件だったんですね……」
初めて越名家に呼ばれたときに出された付き合うための条件。
“何があっても勇菜を守ること”と“どんな勇菜でも愛してあげて”と言われたことを思い出すと隆矢は深く息をついた。
「これ、気付かなかったら婚約どころか交際も取り消されてたかもしれないってことですよね……」
「ま、そうなるな」
朝陽はケラケラと笑っているが隆矢はすごく難易度の高い条件だったんじゃないか?と思わず脱力してしまった。
そんな隆矢の様子を見て朝陽は立ち上がると肩を一度だけポンッと叩いた。
「安心しろよ、隆矢は見事二人の条件をクリアして問題の草野美佐は法の下裁かれることになった。
堂々と婚約者として名乗っていいぞ」
「……あの、一つ気になったんですけど聞いていいですか?」
立ち去ろうとする朝陽の背中に慌てて話しかけると、朝陽は背中越しに振り返った。
美佐の嫌がらせは人通りが多すぎる場所か逆に少なすぎる場所、防犯カメラなどがない場所を選んで行っていて証拠は簡単に集められないはずだった。
それなのに何故証拠を握っていたのか事情聴取をしていた警察も不思議に思っていたのでどうしても聞いてみたかったのだけれど、朝陽は目を細め口角を上げると、トップシークレット。と笑った。
「それであの条件だったんですね……」
初めて越名家に呼ばれたときに出された付き合うための条件。
“何があっても勇菜を守ること”と“どんな勇菜でも愛してあげて”と言われたことを思い出すと隆矢は深く息をついた。
「これ、気付かなかったら婚約どころか交際も取り消されてたかもしれないってことですよね……」
「ま、そうなるな」
朝陽はケラケラと笑っているが隆矢はすごく難易度の高い条件だったんじゃないか?と思わず脱力してしまった。
そんな隆矢の様子を見て朝陽は立ち上がると肩を一度だけポンッと叩いた。
「安心しろよ、隆矢は見事二人の条件をクリアして問題の草野美佐は法の下裁かれることになった。
堂々と婚約者として名乗っていいぞ」
「……あの、一つ気になったんですけど聞いていいですか?」
立ち去ろうとする朝陽の背中に慌てて話しかけると、朝陽は背中越しに振り返った。
美佐の嫌がらせは人通りが多すぎる場所か逆に少なすぎる場所、防犯カメラなどがない場所を選んで行っていて証拠は簡単に集められないはずだった。
それなのに何故証拠を握っていたのか事情聴取をしていた警察も不思議に思っていたのでどうしても聞いてみたかったのだけれど、朝陽は目を細め口角を上げると、トップシークレット。と笑った。