秘密にしないスキャンダル
「……古河さんが名前で呼ばれてたり、越名さんがユウナさんのことを呼び捨てにしていたり、タメ口で話してもらってるのが羨ましいと思ったんです……」
「なるほど……じゃあ、そうしましょう」
「……いいんですか?」
そんな簡単に?と言われて勇菜は首を傾げた。
「なんの不都合もないですよね?
私のことはユウナって呼んで敬語も取っちゃってください。
私も一ノ瀬さんのこと名前で呼ばせてもらいます。
隆矢さん?隆矢君?短くして隆君?」
いろいろな呼び方をしながらじっと隆矢を見て不快そうにしていないかなど反応を確かめていると、最後に呼んだ“隆君”で恥ずかしそうに目を丸くしたのを見逃さなかった。
「……決まり。
改めてよろしくね、隆君」
「っ……!」
ふにゃっと笑うと隆矢は片手で顔を覆い俯いてしまった。
隠れていない耳が真っ赤に染まっていて勇菜は思わず肩を揺らして声には出さずに笑っていると、後ろからグイッと腕を引かれた。
「ひゃっ!?」
「なら俺も名前で呼ばせてもらおうかな?
いいよね、隆矢」
それから、いつまで手を掴んでんの?と、突然現れた陽人が未だに勇菜の手を掴んでいた隆矢の手をパシッと叩くと隆矢は慌てて手を離した。
「なるほど……じゃあ、そうしましょう」
「……いいんですか?」
そんな簡単に?と言われて勇菜は首を傾げた。
「なんの不都合もないですよね?
私のことはユウナって呼んで敬語も取っちゃってください。
私も一ノ瀬さんのこと名前で呼ばせてもらいます。
隆矢さん?隆矢君?短くして隆君?」
いろいろな呼び方をしながらじっと隆矢を見て不快そうにしていないかなど反応を確かめていると、最後に呼んだ“隆君”で恥ずかしそうに目を丸くしたのを見逃さなかった。
「……決まり。
改めてよろしくね、隆君」
「っ……!」
ふにゃっと笑うと隆矢は片手で顔を覆い俯いてしまった。
隠れていない耳が真っ赤に染まっていて勇菜は思わず肩を揺らして声には出さずに笑っていると、後ろからグイッと腕を引かれた。
「ひゃっ!?」
「なら俺も名前で呼ばせてもらおうかな?
いいよね、隆矢」
それから、いつまで手を掴んでんの?と、突然現れた陽人が未だに勇菜の手を掴んでいた隆矢の手をパシッと叩くと隆矢は慌てて手を離した。