秘密にしないスキャンダル
番組の収録が始まり、女性のみの大所帯のグループ、バンド系のグループ、ソロの人と歌って踊っているのを勇菜はワクワクしながら見つめていた。

自分が歌って踊るのも好きだけれど誰かが歌って踊っているのを見たり聴いたりするのも大好きなので、音楽番組の収録はライブの次に好きな仕事だった。

「次に歌っていただくのはShineのお二人ですが、今回の曲はライブでしか歌っていなかった曲なんですよね?」

「はい、そうです」

「そんなある意味レアな曲をこの度CDで出されるそうですが……」

「最初からこの曲は一年経ったらCDにしようって決めてたんです。
そしてまた新しくライブ限定の曲を作ってるんですよ」

「それは楽しみですね!
ね、一ノ瀬さん」

「はい、是非その新しい曲も聴きに行きたいですね」

「是非来てください!あ、でも私は見ないでくださいね?ドジなとこばかり目立つみたいなので」

「そう言われると注目したくなりますね」

しないでくださいー。と勇菜が言って会場中が笑ったところで歌う準備が整い二人でステージに向かった。
陽人と背中合わせに立ったときに、転けるなよ?と勇人と同じことを言われて勇菜は苦笑した。
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