秘密にしないスキャンダル
「私、今まで好きな人がいたことがなくてこれが正真正銘の初恋なんですけど、思い違いだったり勘違いだったりはしてないです。
だって、その人のことを好きだなぁって思ってからその人のことを考えたりするだけで胸がドキドキしたり、笑顔を思い出すだけで温かい気持ちになるんです。
今まで感じたことのない幸せな気持ちなんですよ」
「ユウナちゃん……」
「……なんて、お母さんに教えてもらうまでこれが恋だって気づかなかったんですけどね」
恥ずかしいなー。と頬を染めて微笑むと、シキテンさんは両手をギュッと力を込めて握った。
どうしたのかとその手に触れようと手を伸ばそうとしたら、握手を待っていた後続の人達がわっと押し寄せてきた。
「ユウナちゃん!僕達はユウナちゃんの初恋、応援するよ!!」
「相手の俳優が人気の人でも冴えない人でも、私達も応援するからね!!」
「だから、絶対その恋実らせてね!」
「あ、ありがとうございます……?」
押し寄せたファンの人達の応援に勇菜は何度か瞬きをしながら壊れたブリキ人形のようにカクカクと頷いた。
その間にシキテンさんは握手もせずに静かにその場を立ち去ってしまったのだが、勇菜がそれに気付いたのは騒ぎに気付いたスタッフがその場を静めた後だった。
だって、その人のことを好きだなぁって思ってからその人のことを考えたりするだけで胸がドキドキしたり、笑顔を思い出すだけで温かい気持ちになるんです。
今まで感じたことのない幸せな気持ちなんですよ」
「ユウナちゃん……」
「……なんて、お母さんに教えてもらうまでこれが恋だって気づかなかったんですけどね」
恥ずかしいなー。と頬を染めて微笑むと、シキテンさんは両手をギュッと力を込めて握った。
どうしたのかとその手に触れようと手を伸ばそうとしたら、握手を待っていた後続の人達がわっと押し寄せてきた。
「ユウナちゃん!僕達はユウナちゃんの初恋、応援するよ!!」
「相手の俳優が人気の人でも冴えない人でも、私達も応援するからね!!」
「だから、絶対その恋実らせてね!」
「あ、ありがとうございます……?」
押し寄せたファンの人達の応援に勇菜は何度か瞬きをしながら壊れたブリキ人形のようにカクカクと頷いた。
その間にシキテンさんは握手もせずに静かにその場を立ち去ってしまったのだが、勇菜がそれに気付いたのは騒ぎに気付いたスタッフがその場を静めた後だった。