秘密にしないスキャンダル
お昼時になりレストランに行くと様々なメニューがあるが人も多く混雑していた。
それもこのレストランが遊園地オリジナルメニューが豊富で人気があるからだった。

「すごい人だな、アトラクションに乗るより並ぶかも」

「本当だね。
お弁当持ってきたらよかったんだけど、みんなに反対されて……」

みんなとは陽人、陽菜、勇人の家族三人のことなのだけれど、勇菜がデートにお弁当を作ると張り切って宣言したら陽人に、初デートに失敗するつもりか?と言われ陽菜には、デート先で食べるのもいいと思うわよ?と言われ勇人には無言で首を横に振られた。

「みんな酷いよね、たまにフライパンから火がボーッと出てくるだけなのに」

「そ、そう……」

お弁当を作ってきて一緒に食べたかったと残念に思っていると周りからクスクスと笑い声が聞こえてきた。
ん?と思って振り返ると、そこには先日握手会で勇菜の恋を応援してくれたファンの数人の人達が立っていた。

「わぁ……!こんにちは、偶然ですね!」

「こんにちは、覚えててくれたんですね」

覚えてますよー。とワイワイと話していると隆矢が首を傾げたので、ライブに来てくれて恋の応援もしてくれたファンの人達です。と紹介した。
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