秘密にしないスキャンダル
「あ、ハルトを敵に回しちゃったみたい」
「……そのようだな」
現場とはまた違う別室で勇菜はモニターを前に呟くと後ろに立っていた堀原は溜め息混じりに頷いた。
勇菜と堀原がいる部屋は編集室でそこから現場の様子、撮っているカメラの映像を確認できる。
いくら歌詞を書くための情報収集と言っても交際相手の仕事場に軽々しく行くのは躊躇われたのでこの場所を借りているのだけれど、隆矢にベタベタしている美佐とそれを一見爽やかながらも黒い笑顔で相対している陽人の様子を見てなんとなくどんな状況か把握できた。
「堀原さん、知ってます?
黒いオーラを纏って笑顔で毒づくハルトの事を“ブラックハルト様”って呼んでいて結構な人気らしいです」
しかも滅多にお目にかかれなくてレアとまで呼ばれているそうです。と言うと堀原は肩を竦めた。
「一応知ってはいるが、何故あれが人気なのかはわからない」
「同感です。
視線だけで殺されそうですもんね」
そこまでは思ってないぞ?と言っているのを聞きながらモニターを見ていると、やっと撮影が始まるらしく勇菜は画面に集中した。
じっとモニターを見つめてはメモに何かしらを書き殴るという動作を結構な長い時間繰り返し、陽人がスタジオを離れたタイミングで勇菜もペンを置いた。
「……そのようだな」
現場とはまた違う別室で勇菜はモニターを前に呟くと後ろに立っていた堀原は溜め息混じりに頷いた。
勇菜と堀原がいる部屋は編集室でそこから現場の様子、撮っているカメラの映像を確認できる。
いくら歌詞を書くための情報収集と言っても交際相手の仕事場に軽々しく行くのは躊躇われたのでこの場所を借りているのだけれど、隆矢にベタベタしている美佐とそれを一見爽やかながらも黒い笑顔で相対している陽人の様子を見てなんとなくどんな状況か把握できた。
「堀原さん、知ってます?
黒いオーラを纏って笑顔で毒づくハルトの事を“ブラックハルト様”って呼んでいて結構な人気らしいです」
しかも滅多にお目にかかれなくてレアとまで呼ばれているそうです。と言うと堀原は肩を竦めた。
「一応知ってはいるが、何故あれが人気なのかはわからない」
「同感です。
視線だけで殺されそうですもんね」
そこまでは思ってないぞ?と言っているのを聞きながらモニターを見ていると、やっと撮影が始まるらしく勇菜は画面に集中した。
じっとモニターを見つめてはメモに何かしらを書き殴るという動作を結構な長い時間繰り返し、陽人がスタジオを離れたタイミングで勇菜もペンを置いた。