秘密にしないスキャンダル
「そういえば勇菜、彼氏のことスキャンダルにならずに上手く熱愛宣言出来てたな」
「そうなの!
ありがとう、朝陽君のアドバイスのおかげだよー」
「相手はまだ新人だったろ?
それで今度の映画の主演なんてすごいじゃん」
隆矢の事なのにまるで自分が褒められたように感じた勇菜は、えへへー。と照れ笑いしながらアイスをパクッと食べた。
その様子を目を細めて頬杖を付いて見ていた朝陽は、でも。と話を続けた。
「確か勇菜は陽人から一ノ瀬隆矢と付き合う条件を出されたって聞いたけど、それはどうなった?」
「うん、“変装した隆君を見つけること”だったんだけど、ちゃんと見つけたよ」
そう胸張って言うと、カツサンドを食べていた陽人が、へー。と少しだけ目を丸くした。
「思ったより早かったな。
もっと時間かかると思ってたけど」
「だって、目を細めて優しく微笑んだりとか、ちょっと照れ屋で可愛いところとかはどれだけ変装しても隠しきれてなかったもの」
「しれっと惚気るなよ。
じゃあ、変装した隆矢はどんな奴だった?」
「シキテンさんだったよ」
そう言うと“シキテンさん”を知らない朝陽と堀原は揃って首を傾げたので、“シキテンさん”という愛称の話を簡単に説明しておいた。
「そうなの!
ありがとう、朝陽君のアドバイスのおかげだよー」
「相手はまだ新人だったろ?
それで今度の映画の主演なんてすごいじゃん」
隆矢の事なのにまるで自分が褒められたように感じた勇菜は、えへへー。と照れ笑いしながらアイスをパクッと食べた。
その様子を目を細めて頬杖を付いて見ていた朝陽は、でも。と話を続けた。
「確か勇菜は陽人から一ノ瀬隆矢と付き合う条件を出されたって聞いたけど、それはどうなった?」
「うん、“変装した隆君を見つけること”だったんだけど、ちゃんと見つけたよ」
そう胸張って言うと、カツサンドを食べていた陽人が、へー。と少しだけ目を丸くした。
「思ったより早かったな。
もっと時間かかると思ってたけど」
「だって、目を細めて優しく微笑んだりとか、ちょっと照れ屋で可愛いところとかはどれだけ変装しても隠しきれてなかったもの」
「しれっと惚気るなよ。
じゃあ、変装した隆矢はどんな奴だった?」
「シキテンさんだったよ」
そう言うと“シキテンさん”を知らない朝陽と堀原は揃って首を傾げたので、“シキテンさん”という愛称の話を簡単に説明しておいた。