愛しの生徒〜リングに秘められた言葉〜【中】
「ははーん?んじゃ、今までの俺の授業つまんないと言うのか?」
「……違う!!せ、先生が…かっこよくて……見とれちゃってて……」
んじゃ、今日のは何だったんだよ。
心の中でそう奈菜にツッコム。
「それで授業をちゃんと聞いてなかったと?」
コクン
「アホか。」
俺は、奈菜のおでこにデコピンをした。
バシッ
痛そうな音が二人しかいない職員室に響いた。
「…………。」
…………。
…怒ったかな??
俺が、奈菜の顔を覗き込むと奈菜は俺を睨んだ。。
「最低ッ!!」
バシ
うぉ!!
奈菜は俺にビンタすると自分の鞄を持って職員室から出ていった。
あーぁ。やっちゃった。。
てか、なんでデコピンだけで怒るんだ??
俺は、試しに自分にデコピンした。
バシッ
「痛い。」
俺は、おでこを押さえながら立ち上がって職員室から出て奈菜を探す。。
「…どこだよ…」
俺は、いつの間にか廊下をもうスピードで走っていた。。