愛しの生徒〜リングに秘められた言葉〜【中】
体育館… 図書室… 保険室…
ありとありうる所を探したが、奈菜の姿はなかった。
俺がトボトボ歩いてると人影のない一階の旧校舎にある掃除ロッカーと消火器の間に小さな隙間に肩を震わせて
しゃがんでいる奈菜を見つけた。。
「みーつけた♪」
俺は、奈菜を後ろから抱き締めた。。
「探したぞ?」
「うっ…グスッ…」
「ごめんな?俺がデコピンなんかしたから。。」
「……そんなことで…うっ……逃げたんじゃないもん!」
は?
「……アホって言われたぁ!!」
……はぁー
「意味不明なんすけど。」
頭をかきながら奈菜の背中に頬をあてた。。
「もういい!…あたしも良く分かんないから!!」
そう言って奈菜は体の向きを変えて俺に抱きついてきた。。
「……疲れた。」
「今日の奈菜おかしいよ?急に逃げるし、泣くし。」
「煩い!ねぇ!指輪に書いてある英語って?」
また、その話し?
しゃーねーなぁ。