理由
隼人は早々と歩いていき、教室を見渡せる向かいの渡り廊下に行き着いた。
右手に付けた腕時計を見ながら、
「そろそろ時間だ。」
と言うと、
「ドーンッ!」という爆発音と、短い叫び声が聞こえた。
それと同時に、俺等の教室の窓が真っ赤に染まり、何枚かは破片が飛び散り、机や誰かの脚が吹っ飛んだ。
その教室内は煙が立ち込め、中の様子がよく解らない。
何があったのかも解らない。
ただ、そこは地獄だった。
「な、な、な…、なんだ、これ?」
誰に聞くでもない、口走る。