Light in the dark

「「「あ"あ"?」」」

苛立つ幹部達。

「怒んないでよー、怖いなぁ。」

お前も煽るなよ。
そう思い、溜息をつく。
ふと、気になったことがあった。

「お前は、どこの学校なんだ?」

「知りたい?」

「「「「ああ。」」」」

女はどーしよーかなー、教えてあげよっかなーと焦らしてくる。
周りがイライラして殺気を放ち始めた。
しかし、女は驚きもしなかった。
この女は一体、どんな人なのだろう。
興味が湧いた。


そして。


「んーとね、今は学校行ってない。
むかし6歳の頃に帝統大学通ってたけど。ちなみに医学部ね。」


「「「「は?」」」」


驚いた。
帝統大学といえば、日本一いや、
世界一の偏差値を誇る大学だ。
しかも、医学部となればもうどの教科も分からないことなどないだろう。


「ねぇねぇ、君たちの学校名もう1回お願い。」


「神岡高校だ。」

「おっけ、神岡高校ね。今何年?」

「1年だ。4月からは2年。」

「おー、そーなのねー」


女はなぜかニヤリとした。
そして、くるりと方向転換して歩き出す。
俺たちに手を振りながら。

そして俺は、聞き忘れたことを思い出した。


「おい!お前!」


「なあに、総長サン。」

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