Light in the dark







「殺しちゃうよーー?」


「「「「へ?」」」」

女はもう一度同じことを繰り返す。


「だーかーら、殺っちゃうよー?」


「「「「ええええええええええ!?」」」」


「うるさいなぁ。とりあえず黙って?
色々聞きたいことあるから、質問させてもらうから。」


いきなり女の纏う雰囲気が、周りの空気が冷たく変化した。
空気だから、雰囲気だから見えないとわかっているのに、俺たちと女の間には氷の壁があるような気がした。
きっと、その壁には氷でできたたくさんの棘が付いているのだろうと察した。


いつもなら、売られた喧嘩は買う俺たち。

しかしなぜかはわからないが、
この女には逆らってはいけない。
そんな気がしたんだーーーーーーーーー
< 6 / 21 >

この作品をシェア

pagetop