Love Eater


そんな葛藤に苛まれている最中。

「ソル…ト、」

「っ……」

ようやく我に返ったらしい六花が、まだ困惑の余韻を双眸に揺らしながら名を呼んでくる事に関しては…。

あっ…ヤバイ。

クソ可愛い…。

と、語彙力皆無にプツリと切れるソルトがいて。

結果、

「ひぁっ!?」

「っ…煽んじゃねぇ」

なんて、抑制不能に六花の肌に唇を寄せたのだ。

場所を選ぶ様に唇で肌を這い、場所を定めると甘噛みをする。

それの繰り返し。

ソルトのそんな愛撫に、蓮華のそれには全く無反応であった六花もどうしてか耐え切れないといちいち声を漏らして身を捩ってしまう。

そんな反応が余計にソルトを煽っているなど知る由もなく。

「やっ…ふあっ…」

「っ……可愛いすぎだろ…」

一度決壊してしまえば六花が愛おしいという感情に溢れてしまっているソルトだ。

可愛い。可愛い。と、欲情もあってとにかくめい一杯の愛情を示して肌の至る所に甘噛みを繰り返してしまう。

片や六花と言えばそんな愛撫以前に、自分に異性としての愛情を向けるソルトなんてものが初めてなわけであって。

肌に残される刺激も然り、向けられる眼差しから、優しく熱っぽく触れてくる手の感触、余裕のない息遣い、

「六花…、」

「っ…」

声音。

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