Love Eater
この予定が大きく狂ったような顛末はこれ如何に?
どう見ても怯えた六花が限界を訴えてソルトから逃げ出したような事態。
いや、様なではなく逃げ出したのだ実際。
それにいくら現実逃避を試みようが自分の都合のいい解釈に至らないからソルトも泣けてくる。
「これ………マズくね?」
流石に現実逃避を諦め事態を冷静に分析し始めれば浮れた欲求なんて一瞬で掻き消えるのだ。
あー…だって、まてよ?待て待て待て。
俺は一応真っ向から好きだって言ったよな。それは良い。
滾る欲求と戦いながら愛情たっぷりのキスで留めた筈だ。紳士だった筈だ。
でもだ。
でもよくよく遡ればだ。
振り返りたくないが根本を引っ張り出せば…。
……俺と六花の仲違いは終了したのか?
怒ってるあいつに俺がぶつけたのなんて逆切れもいいとこの告白じゃんか?
それも一方的に言いたい放題押し付けてたわけで。
そんな俺に対して六花も不満を喚いてたよな?
でもその不満がどうにも俺への好意でいっぱいだったもんだから、『あっ、こいつ可愛い。好き』なんて堪らなくなってキスぶちかまして……………
あ……これ、ダメなやつ。
全くもって仲直りしたような瞬間がねぇぇぇぇぇっ!!!!
そんな結論に至ってしまえば、焦り全開に体を突き動かしてしまっていて。
それでも、勢いよく立ち上がってみたものの、そこからどうしていいか分からず結局はうろうろワタワタと足踏みしながら頭を抱えるソルトがいる。